われわれ、やきもん屋の使う作陶道具に「柄ゴテ」というものがあります。
徳利や、一輪挿しなどの袋物を作るとき、口をせばめると、内側に右手が入らなくなりますので、この柄ゴテを差し込んで形を整えます。
作る物によって、形が違いますので自作しますが、ずっと使っていた筒花入など用の柄ゴテが磨り減って、使いづらくなりましたので、作り直しました。
柄ゴテを作る事はめったにないので過程をアップします。
・ まず、柄ゴテの形を鉛筆で写します。材料は「ミズメザクラ」で、木工家に端材を貰ってストックしてあります。
・ 次に、電動糸鋸盤で形を切り抜きます。手動でやっていたときは大変でしたが、楽ちんです。
・ 木工バイスに挟んで、木工ヤスリなどで形を整えます。粘土が当たる部分は特に細かく仕上ます。
・ 形が出来たら、サンドペーパー(240番ぐらい)で仕上です。
・ 旧品との比較ですが、このくらい磨り減っていました。
・ ついでに私が使っている、柄ゴテの写真もアップします。
これは私の習った柄ゴテの作り方です。
備前には窯焚の時、素性の良い小割割木を選び、切り出し一本で器用に柄ゴテを作っていた職人さんもいました。又、山のツツジの又枝を利用して作った柄ゴテを使っている方も見かけました。