先日ブログにも書きました熊山(標高508m)の山頂にある「熊山石積遺構」を見たいという友人を案内して、熊山へ行ってきました。
今年、1月20日テレビ放映されました、TBS「日立 世界不思議発見!」’謎の大伽藍・ボロブドゥール~ピラミッド寺院は海を越えた~’で奈良・東大寺近くの
「頭塔」と共にこの熊山石積遺構が紹介されてビックリしました。
昨年春、岡山市で開催されました、熊山遺跡群調査・研究会特別講演で大阪文化財センター理事長・水野 正好 氏が頭塔が熊山遺構と同じ構造、目的で作られたものである事を詳しく説明して下さいましたので知ってはいましたが、ボロブドゥールとの関連までは思ってもみませんでした。 氏の調査研究によると、熊山遺構は奈良前期の山岳仏教施設でおそらく仏塔であろうとのことです。
遺構は岩盤を砕いた石片で組まれた3段の石組み構造で、一辺7.7m、高さ3.5mあり、四方に龕(がん)が作られています。中央部には縦穴があり、1935年に165㎝もある陶製円筒容器が発見されて中から奈良三彩容器と革製巻物が見つかりましたが、現在は行方不明です。陶製円筒容器のみが奈良・天理参考館に保存されています。