吊り花入の金具制作・2

 先日、載せました「吊り花入金具」の台座部分を作りましたので写真をアップします。

 鉄線を、同一の円形に曲げる方法がわからず、色々と調べて(と言っても、技術顧問や、金属加工業をしている友人に聞いただけですが)、やっと出来ました。

 その方法は、円形の鉄柱に鉄線を巻き付けると言う簡単な事なのですが、鉄円柱が手に入りませんし、巻き付けた鉄線の「逃げ」がありますので、鉄柱の径より鉄線の径は大きくなります。
又、逃げの大きさは、鉄線の硬度により異なるので、実際に作ってみるしか出来上がりの大きさがわかりません。

 僅かな数(数個)の品を作るために大げさな装置を作るわけにもいかないので、鉄円柱の代わりに、塩ビパイプのVP管を使うことにしました。
VP管は、ダンプが乗っても壊れないと言われている、硬質塩化ビニール管です。

 165㎜程度の円形にしたいので、硬度強化のために中にコンクリートを詰め込んだ140㎜径のPV管を使って、作ってみると、180㎜径にもなってしまいました。110㎜径のPV管で再度作り直したところ、やっと上手くゆきました。

 ・ まず材料の農業用ビニール被覆鋼線の被覆を剥がしています。薪ストーブの近くに立てかけておくと、ビニール部分が柔らかくなり簡単に剥がせます。
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 ・ コンクリートで強化したVP管を木工バイスで固定して、留めの為に、予め開けておいた穴に直角に曲げた鋼線を差し込みます。
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 ・ 次に、力まかせに鋼線を巻き付けます。
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 ・ 型からはずした鋼線の余分な部分をクリッパーで切ると、出来上がりです。
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 ・ 次に、吊り下げる部分の加工ですが、錐状に尖らせておいた鋼線を、例のトーチランプで焙って赤化させ、先丸ヤットコで曲げます。
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 ・ 出来上がった、パーツです。
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 ・ 二つのパーツをアーク溶接しましたが、下手クソなので、木製の支持台を作り、溶接しました。木製は失敗で、すぐに焼けこげて穴が開いてしまいました。
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 ・ 溶接した金具を、真綿焼(真綿仕上)しています。トーチランプで色が変わる程度に焙り、革手袋をして、真綿を擦りつけます。
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 ・ 出来上がった、吊り花入の台座金具です。
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# by yamauchi-bizen | 2010-12-15 12:22 | 陶芸 | Comments(6)

柄をすげ替える

 薪ストーブのシーズンも来ましたし、グラグラしてた手斧の柄をすげ替えました。
材は昨冬、裏山で採っておいた、秋グミです。夏を越したのでしっかり乾燥しています。

 ・先日ブログにアップしました、新品の木工バイスに挟んで鉋がけをしているところです。
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 ・ 出来上がった手斧、ついでに、折れていた 手鍬の柄も作りました。
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# by yamauchi-bizen | 2010-12-09 21:01 | その他 | Comments(9)

薪ストーブを出しました。

 12月になりましたので、薪ストーブを出しました。
今春、仕舞うときに、ストーブ用断熱塗料を塗っておいたので、新品同様とはいきませんが、きれいです。

 まだ、暖かいので、今のところはファンヒータで十分ですが、備えあれば・・・ 、です。
燃料の端材も、そろそろ貰ってこようと思っています。

薪ストーブを出しました。_c0081499_18555928.jpg


 

 
# by yamauchi-bizen | 2010-12-04 18:57 | その他 | Comments(8)

吊り花入の金具制作・1

 先日、吊り花入の金具を作る写真を撮りましたので、アップします。ご覧下さい。

吊り花入を考えた時は、台座金具と同じ材料で簡単にできると思っていましたが、作ってみると鉄線が太くて不細工なので、別の材料で作りました。

 まず、吊り下げる部分は、ピアノ線(0.4㎜)を、曲げて作りました。これは力仕事ですので、得意分野です。
ピノ線は鋼鉄線でとても強くて、バネなどを作るのに使います。
 
 ・ 卓上バイスで番線を固定、番線にピアノ線を巻き付けて、作っています。
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 ・ 出来上がった、ピアノ線製部品
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 次に、この部品と、花入とを留める金具は、トーチランプで加熱赤化出来ませんので、なまし番線(3㎜)で作りました。 なまし番線は建築現場で足場丸太などを結束する鉄線でとても柔らかくて、簡単に曲がります。

 ・ アンビル(金床)上で、なまし番線を、すべり止めの付いた型枠ハンマーで叩いてテクスチャをつけます。金工用荒らし槌の代わりです。
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 ・ グラインダーで錐状に尖らせた一方の先端を、先丸ヤットコで丸めます。
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 ・ 吊り花入れの大きさに合わせて出来上がった、留め金具
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 ・ 真綿焼で黒く着色した部品を、吊り花入に付けて出来上がりです。
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  ※ いつになるかわかりませんが、次は台座金具を作っているところをアップ予定です。
# by yamauchi-bizen | 2010-12-02 11:48 | 陶芸 | Comments(5)

ガソリン トーチランプの修理

 先日アップしました、吊り花入の金具を作るのに、カートリッジ式のトーチランプを使っていますが、カートリッジが高い上に、持ちがわるいです。

 ガソリントーチランプも持っていますし、燃料のガソリンは安いので、こちらを使うことにしました。
ガソリンが安いと言っても、燃料用のホワイトガソリン(白ガス)は、エンジン用のガソリン(赤ガス)の何倍もの値段です。
臭いがするのと、煤が出やすいのが欠点ですが、安いので、赤ガスを使っています。
 ただし、このトーチランプは、ガソリンを入れたり、ポンプを押しての加圧、燃焼部分の余熱など点火までが面倒です。

 久しぶりに、ガソリントーチランプを使おうとすると、ニードル弁を留めているナットからガソリンが漏れていて、締めても止まりません。
年数が経っているので、パッキンがいかれているのだと思い、ナット内の、パッキンを外そうとしましたが取れません。
 
 技術顧問(?)の金工家、T中 氏の電話して聞くと、それは麻ひものパッキンが硬化しているのだろう、との事です。

 一晩、ガソリン漬けにして置いたり、外からトーチランプで焙ったりして、やっと取り除きましたが、ネットで探しても、大きさの合う耐油パッキンは有りません。
又もや、技術顧問の電話して聞くと、その様な物は自分で作るのだ、と言われました。

 NBRゴム(ニトリロゴム)板をネットで購入して、ポンチで打ち抜き、パッキンを作り、
復活させた、ガソリントーチランプをアップします。

 ・ トーチランプのニードル弁付近で、 の辺りからガソリンが漏れていました。
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 ・ 外した、ニードル弁とナット。
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 ・ 厚さ3ミリの、NBRゴムシートを、10㎜と、6㎜のポンチで打ち抜いて作った、ゴムパッキン。
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 ・ 直った、トーチランプ、勢いよく炎が出ています。1Lのガソリンで、1時間近く続くとの事ですが・・・。
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# by yamauchi-bizen | 2010-11-29 12:32 | 修理 | Comments(8)